子どもの病気や症状CHILD

POINT自分で症状をしっかり訴えられない赤ちゃんや子どもは“いつもと違うな”という保護者の方の感覚が大切です。

子どもは免疫力が弱いことや、身体の構造上の理由で、同じ病気を繰り返してしまうことともあります。
保護者の方の不安が軽くなることが治療の第一歩だと思います。「こんなことで受診していいのかな?」とためらわず、どんなことでも気軽にご相談ください。

自分で症状をしっかり訴えられない赤ちゃんや子どもは“いつもと違うな”という保護者の方の感覚が大切です。
  • 耳
    • 耳をよく触る、手を当てる

    • 耳だれがある

    • 耳の中で音がすると言う

    • 頭を振っている

  • 鼻
    • 鼻水が出る、なかなかおさまらない

    • 鼻水が緑や黄色っぽい

  • 喉
    • 口呼吸している

    • いびきをかく

  • その他
    • 痛がる

    • 急に泣き出す

    • 機嫌が悪い

    • 熱がある

子どもによくある
耳鼻咽喉科の
病気や症状

  • プール熱(咽頭結膜熱)

    主に6月頃から流行する感染症で、プールを介して感染することがあるため“プール熱”と呼ばれています。
    アデノウイルスの飛沫・接触感染が原因です。
    発熱・のどの腫れ・目の症状(かゆみ、目の赤み、目やになど)が生じます。特効薬がないため対症療法をします。

    プール熱(咽頭結膜熱)
  • ヘルパンギーナ

    乳幼児で特に初夏に流行する感染症の1つです。
    高熱とともにのどの痛み、発疹、水ぶくれ(水疱)などが認められます。
    コクサッキーウイルスA群というウイルスが原因ですが、特効薬がないため対症療法をします。

  • アデノイド増殖症

    鼻の奥(咽頭)にあるアデノイドという組織が大きいことにより、鼻がつまる、いびきをかく、中耳炎になりやすいなどの問題が出てきます。空気の通り道が狭いことで酸素が取り込まれにくく、集中力が低下したり、ぐっすり眠れないこともあります。これは、電子スコープで鼻の中見ると診断できます。
    5歳くらいまでに多く、身体が大きくなるにつれて解消していくことが多いですが、場合によっては切除することもあります。

  • 鼻水吸引

    赤ちゃんや子どもは、自分でしっかり鼻をかむことができません。鼻水は身体を守るために分泌されますが、鼻水が固まってしまい空気の通り道を塞いでしまっている場合は、取り除いてあげる必要があります。
    鼻の粘膜を傷つけてしまうことがありますので、無理に取り除こうとせず、お気軽にいらしてください。吸引と一緒に診察をして、粘膜が腫れていないかなど診察することができます。

  • 耳そうじ

    私たちの身体は、基本的に自浄作用といって、身体の内側から外側に代謝するはたらきを持っています。そのため、耳垢も見えるところまで出てきたら取り除く程度で、頻繁に奥まで掃除する必要はなく、シビアに考えなくて大丈夫です。耳垢で塞がってしまうこともゼロではありませんが、まれなケースです。
    ただ、体質や皮膚炎などで耳垢がたまりやすかったり、異物が入っていることもあります。
    耳そうじだけの目的で受診しても、ついでに耳に異常がないか確認できます。

    耳そうじ
  • 魚の骨がのどに刺さってしまった

    無理に指で取り除こうとすると嘔吐を誘発してしまうことがあります。
    「ご飯を丸呑みする」「うがいをする」ということも、粘膜の外に出ている骨が折れてしまい、見つけられなくなる原因となりかねないのでおすすめしません。
    骨の大きさなどにもよりますが、そのままにしていると炎症を引き起こすこともあるので、取り除ける場合は取り除いた方が良いと考えています。しかし、部位によっては、耳鼻咽喉科の専用器具でも見えなかったり、取れないこともあります。そのため、普段からよく噛んで食べることを心がけてください。