Q.子どもが副鼻腔炎(蓄膿)で長く通院しています。すぐに良くならないですか。

A. 副鼻腔炎は、集団保育をしている子どもは繰り返し感染を起こすことや、耐性菌もつきやすいことなどで治療が長引いてしまう事があります。細菌感染が重度と診断される時は抗生剤を処方します。
治療の中心は、鼻の環境改善、鼻や副鼻腔に溜まった汚い鼻汁を取り除く治療です。鼻をかむことができない子どもはまめに鼻汁の吸引処置が必要です。市販の鼻吸い器の使用が有効ですが、できない方は耳鼻咽喉科に通院し、鼻汁の吸引や薬の噴霧を行う鼻処置をします。
小児で強力な抗生剤が処方されていることがありますが、本当に必要な場合は少ないと思っています。鼻処置が十分でなければいくら強力な抗生剤を使用しても効果が乏しいと考えます。内服して吸収され血管内に入り副鼻腔に到達する薬は多くありませんので、副鼻腔の菌量を充分減らしておく必要があります。なかなか治りにくい細菌感染であれば、培養検査でどんな抗生剤が効果的かを調べます。
当院では、鼻の環境をよくするよう漢方薬も使用しています。服用する薬についての相談も受け付けています。

 

Q.子どもが上手く鼻をかめません。

A. 鼻がかめない子どもも多いです。鼻がかめない時は鼻をすすらずに鼻の片側ずつ静かにかむことが大切です。口を閉じて、片側の鼻の穴を指で塞ぎ、静かに鼻から息を出すように誘導することが必要です。どうしても自分で鼻がかめない子どもは、鼻吸い器を使用して吸ってあげます。鼻吸い器にはチューブ式や電動式があります。ご家族が口で子どもの鼻を吸うことは止めましょう。

 

Q.子どもの鼻汁を取ってもらうためだけに受診しても良いですか。

A. もちろんかまいません。小さなお子さまは、ご家庭での鼻吸い器の使用を嫌がって上手く取れないこともあります。鼻汁を取ることが大切なので遠慮しずに受診することをおすすめしています。