Q:補聴器はうるさく聞こえて役に立たないと聞きました。

A. 補聴器を装着すると、今までは聞こえていなかった様々な音が聞こえるようになります。難聴になってしばらく聞こえにくい状態が続いていた方が急に補聴器で音を補った場合、難聴がない人が普段聞こえている生活音でも耳障りな音に聞こえてしまい、うるさく感じてしまうことがあります。
そのような不満を軽減するためには難聴のタイプにより、それぞれの患者さんに合わせた調整が必要です。最初は小さい音量からはじめ、慣れてきたら大きな音量にしていく、騒音の少ない場所で使い始める、装着する時間を調整するなどの工夫が必要です。

 

Q:補聴器を使い始めるタイミングはいつが良いですか。

A. 聞こえのお困り具合は、生活の状況などでも個人差があります。目安の1つとしては、少しでも聞こえの不自由に気が付かれたタイミングで一度相談いただくことをおすすめします。
補聴器は、あまり高度難聴になってから使い始めると、雑音に慣れずに使用できないと感じられる方が多いようです。中等度の難聴で、会話などに不自由を感じたり、聞き取りが悪い場合には、補聴器の装着を始めるいい時期とも考えます。補聴器の使用時期については聴力検査などを行い、適切に判断します。

 

Q: 補聴器は両側に付けるものですか。

A. 両側同程度の難聴の場合、音の方向や聞き分けなどをよくするためには両耳装着が有効であり、補聴器の音量を少しですが下げることができます。聴力に大きな左右差がある場合、良い方の耳だけに装着することが多いです。悪い方に装着した場合、聞こえの邪魔をする場合があります。また、費用の都合で、片耳だけの装着を考えてもよいと思いますが、装着していない方の耳が言葉の聞き取りが悪くなっていく可能性もあります。